森の学校ラジオ

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2013年07月13日

言葉と心、命を大切にする

日本教育大学院大学 学校教育研究科長・教授
花田修一さん

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 1941年のお生まれです。御歳七十二。
 かくしゃく(矍鑠)とは「歳をとっても元気で丈夫なさま」を表す言葉ですが、その言葉を使うのも憚られるくらい、元気で明るく、はっきりと大きな声でお話しされる方です。どんな言葉が腑に落ちるかといえば、「闊達」「壮健」「隆昌」などでしょうか。つまり「心が大きく、自由で、健康、元気で、美しく繁栄するさま」なのです。お年を召している感じがしない、ということなのですね、きっと。

 子どもの頃に覚えた「先生ってすごい仕事だ!」という感動のままに、もう50年、中学、高校から大学まで、さまざまな学校で国語・言葉の教師を続けていらっしゃいます。2001年に定年退職を迎えられた後も、文部科学省の学習指導要領作成に携わったり、大学の講師として教育に関わり、現在の職場は日本教育大学院大学。大学を出た後、さらに勉強して先生を目指す方々のための大学です。

 言葉は、単なる知識や情報ではありません。それを使う人々の心にさまざまに働きかけ、気持ちを運んだり、人を動かしたりする、魂やエネルギーを内包する、いわば生き物なのです。どの言葉も生まれ育った経緯を持ち、伝承と刷新、循環を繰り返しながら、時代の変化を乗り越えて生き続けている。

 花田さんは、その言葉に心を込めて、相手を想い、すべての人々と一緒に心を育む、生きた言葉の使い方を伝えようとしていらっしゃいます。言葉に始まり、こころ、からだ、いのちの大切さを思い、すべての異なる人々が笑顔でつながり、共に生きることのできる社会。そんな社会を創出しようとしていらっしゃるのです。

 今は、残念ながら、言葉から魂が抜け落ち、ただの情報、知識を運ぶツールになってしまっています。もちろん、そうならないように心を砕く人々も多いのですが、いろいろな面で疎外が起きて、排除し合い、言葉が人を傷つけるために使われる悲しい場面も、時折見られます。
 言葉とともに、しっかりと経験し、豊かな想像力で人を思う。健やかな未来へつながるコミュニケーションを、みんなで創って行けたらいいな、と思います。花田さんには、まだまだ永く、活躍し続けていただかなければなりません。

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日本教育大学院大学

hanadashuuichi_book.jpg「心を育む言葉の教育」
 花田修一著
 明治図書出版

「国語科ディベート授業入門」「話し言葉の授業改革」「書くことの授業改革」「読むことの授業改革」「言葉のちから」「心を育てる敬語指導」など、著書多数。

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