2013年06月15日
「余地さえあれば、子どもは自分たちで遊ぶはずなんです」。
池田さんの言葉、深く、頷けます。
あれはだめ、これもだめ、危ないからだめ、汚すからだめ。決まりばかりの空間で、大人たちが理解可能な、与えられた遊びであそぶ。地域によって事情はいろいろ違うと思いますが、ことに都市部では、多かれ少なかれ、今の子どもたちを取り囲む遊びの環境は、そんな方向にあるのではないでしょうか。
池田さんは、もともと、古書商。特に近世以降の日本の医学史、教育史を中心とした専門書籍、歴史資料を研究者に提供する、泰成堂書店という古本屋さんを営んでいらっしゃいます。プレーパークに関わることになったのは、子どもさんを預けた保育園の運営問題がきっかけ。前武蔵野市長と交わした論戦での意見が興味深いということで、その後、「公立保育園改革計画評価委員会」など、教育に関する市の諮問委員を歴任。2007年、むさしのプレーパークの設立準備会から、代表として携わることになりました。
元来、外遊びが好きなわけではなく、プレーパークに興味があったわけでもありません。その池田さんが、設立から代表となって、子どもの遊び場づくりに取組むことになったのは、はっきりとものごとを捉え、考え、伝える、池田さんの姿勢が必要とされたように感じます。
今は、街の中に余地がありません。すべてに線が引かれ、必ず管理され、壊したり汚したりしてはいけない、厳しい制限ばかりの場所で、子どもたちが窮屈に、大人に迷惑をかけないように遊んでいます。
子どもの遊び場は、そもそも「あぶない、うるさい、きたない」。ケガをしたり、ケンカしたり、水浸し、泥だらけ、大騒ぎ。大人たちは、なかなかそれを理解できません。そんな中で、子どもが自由に遊ぶためには、「子どもが遊ぶ」「子どもの居場所」ということを、関わる大人たちが本気で考えて、はっきり信念を持って、自分たちの理由で、それを守ろうとしなければならないのだと思います。
「行き場のない子どもたちに、近所のおじさんとして関わる」。
さらに多様化する子どもたちの問題。池田さんは、他の居場所づくりにも関わろうとしているそうです。仕事とプレーパーク、二足の草鞋。プレーパークの運営は大変で、代表である池田さんは無報酬。それでも、何足でも、草鞋を履こうということなのです。
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