2013年06月01日
高度経済成長期に始まり、2度のオイルショックを乗り越え、失われた20年の末にリーマン・ショック。そのすべてを、産業経済の最前線で直に経験されてきた方です。日本のナショナル・カンパニーともいえる大手電機メーカーの取締役技師長として、そして、関連会社の社長として1000人規模の社員を抱えながら、永きにわたって、激しい時代を通り抜けて来られました。前川さんのお話は、ご自身の深い実感と、それを聞く私たちにとっての明白な真実性を伴う、お腹にごつんと来るお話です。
御歳72歳。そのキャリアと年齢を思うと、ひとつのことを貫いてきた、一徹な、あるいは、ともすればとても頑固な方を想像するものですが、前川さんはそうではありません。今の社会の状況を冷静に把握し、自分の経験はさておいて、来るべき未来を柔軟に想像し、理想を語る。そんな、とても新鮮な感覚と、熱い情熱をお持ちの方なのです。
「新しい時代が来る」。
前川さんは、そう予見していらっしゃいます。新しい地域、新しい産業の在り方、仕事の在り方、新しい価値観を目指した探求を、今、さまざまなかたちで支援するお仕事をされています。人口減少や高齢化というネガティヴに評価される問題も、到来する新しい局面と捉える。いろいろな事情を考えて最初の一歩が踏み出せなくなるよりも、思いついたら、すぐやろう!というのが、前川さんからいただいた合い言葉。なんとも若々しい、瑞々しい感覚ではないでしょうか。
小学校5年生のときに志してから現在まで、ロボット技術者になるという信念を貫き、コンピューターの黎明期から、技術革新と共に歩みを続け、ボランティアで中小企業に知恵を分ち、後継者やリーダーを育成し、女性の起業、シニアの社会進出を助ける。思う存分に、その能力を社会に活かして生きてゆく。
なんだか、「新しい時代が来る」とおっしゃるのは、単なる予感のようなものではなく、すべての起伏を乗り越えて、さまざまな経験を積まれてきた前川さんの、社会に対する責任感と愛情が、根源にあるような気がします。
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