森の学校ラジオ

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2013年04月20日

みんなで助け合う場を、たくさんつくる

NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ 理事長
赤石千衣子さん

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 日本のひとり親世帯の貧困は世界最悪と言われています。相対的貧困率58.7%。指標を定めているOECD加盟30ケ国の中で、大きく突出して最悪なのです。国によって固有の状況があるわけなので、このような指数がどれだけ実態を表すのか曖昧な面もありますが、現在の日本の様子を見ると、これは、俄然、実感を伴ってきます。

 相対的貧困率は、その国の所得格差が表れる指標。他の国では失業率の高さが貧困に結びついていますが、日本の失業率はそれほど高くありません。仕事があるのに貧困なのです。特にシングルマザーの場合、社会の理解が充分でないために困窮するケースがとても多い。経済の問題だけではない、社会の無理解による困窮です。この困窮は、そのまま、子どもたちの教育や健康に直結します。

 「シングルマザーと子どもたちが、いきいきと楽しく暮らせる社会をつくる」。
 「しんぐるまぁあず・ふぉーらむ」は、情報交換や相互援助など、交流の場をつくったり、実態を調査して提言を行なったり、行政にはたらきかけたり、社会の理解を進めるためのさまざまな活動をしています。東京を中心に始まった活動が、関西、九州、東北にも会が開かれ、インターネットで全国に広がりました。

 このほど、東北被災地のシングルマザーの聞き取り調査を終え、その報告が「3.11後を生きる シングルマザーたちの体験を聞く」という冊子にまとめられました。
 「平時のシングルマザーや子どもたちへの支援が、本当に大切であることを感じた」という赤石さん。ほかにも、「反貧困ネットワーク」や「ふぇみん婦人民主新聞」など、戦後社会が引き起こしてきた様々な矛盾と対峙する活動を続けて来られています。

 1980年代から、日本の相対的貧困率は高い水準で推移しています。社会に対する感受性、他者に対する感受性を欠如させたまま、経済成長を目指した国。元来、日本の社会は、そうではありませんでした。多様な人々を包摂し、助け合い、みんなで子どもを育て、その中心になるお母さんを支える、共生の民俗が社会の基層にあったのです。
 未来を生きる子どもたちを大切にしない社会に、未来はありません。このような活動が実を結んで、理解が深まり、社会全体が元来の感受性を取り戻し、みんながいきいきと楽しく暮らせる社会が、早く実現してほしいと思います。

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しんぐるまぁあず・ふぉーらむ
反貧困ネットワーク
ふぇみん婦人民主新聞

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