2013年04月06日
女性が働きにくい社会。
国、法律や制度から、家族、個人の内面まで、あらゆる階層で、ひとりひとりの人間を活かさない、古色蒼然とした構造が組み上がっているのを感じます。とりわけ、女性について。会社や組織はもちろん、家庭でさえ、びっくりするくらいに女性への理解が不十分。ジェンダー不平等指数など国際的な指標で比較するまでもなく、明らかに、とても健全とは言えない状態が定常化してしまっているのを感じます。
男女同権、女性参政権運動、母性保護論争やウーマンリブ。男尊女卑の風潮の中で、女性はさまざまに闘ってきました。男女雇用機会均等法のような法律が成立して、女性蔑視に対する闘いは終焉に至ったように見えるのですが......。なんだか、今はもっと、複雑穏微に、女性についての無理解が、いろいろな階層に潜んでいるのを感じるのです。
そんな中で福井さんは、具体的に、女性の能力や働き方を証明してみせる取組みを始められました。ご自身、仕事と家庭の二者択一を迫られて、目指していた道を断念した経験をお持ちです。
日本には、世界でもトップクラスの優秀な女性が大勢いる。けれど、子育てか仕事か、どちらかしか選択できなくて、諦める女性が、とても大勢いる。ほかの国では、その両立は、さほど困難なことではない。何かがおかしい。福井さんの挑戦は、ここから始まりました。
「有能なシングルマザーの働く機会を創出する」。2007年、ハーモニーレジデンスを設立。企業と掛合って雇用を創出し、働きながら子育てするための環境を創出し、女性が能力を発揮して継続的に働いてゆける社会をつくるために、奮闘を重ねていらしゃるのです。これまでに、企業約100社での雇用を創出し、ハーモニーレジデンスには、約1000名のシングルマザー・女性管理職が登録されています。
多様な人々が、お互いに調和をはかり、協力し合って響和する社会をめざす。このような取組みは、ただの転就職マッチングではありません。社会の基層にあるべき考え方をつくる重要な試みだと思います。柔らかく、にこやかな福井さんですが、心の奥に、大きな覚悟と闘志を秘めていらっしゃるように感じます。
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